志摩(星野源)の深い深い闇を、伊吹(綾野剛)の真っすぐな強さが少しづつほどいていく・・・。
これまででも、ここかしこで気になっていましたよね、志摩の過去。過去に一体なにがあったのか?MIU404第六話では、ついに志摩の過去が明らかになります。
第6話名は”リフレイン”
人は、後悔してもしきれないような出来事があったとき、二つのパターンに分かれるのではないでしょうか?
ひとつは「なかったことにする。」要するに、きれいさっぱり忘れてしまうパターン。
もうひとつは、何度も何度も当時の場面を思い返してしまう、あげく、夢にまで見るほどに。逃げられないパターン。
志摩は後者のパターンだったのでしょう。何度も何度も”リフレイン”する・・・。
いったい志摩の過去に何があったのでしょうか?
今回のMIU404も、最初から最後まで目が離せない、とても濃い内容となっています。
MIU404 第6話 あらすじ
今回、ついに志摩の過去が明らかになる!
志摩に対し「相棒殺し。」と言い放たれた言葉を耳にした伊吹が、真相を知るために4機捜の仲間や桔梗隊長(麻生久美子)を巻き込みながら、当時の事件を調べ上げていきます。
2013年8月8日未明、確かに当時の志摩の相棒・香坂(村上虹郎)は死んでいた。自殺なのか、事故なのか、他殺なのか・・・。よくわからないって・・。
MIU404 第6話【ネタバレ】
#6:リフレイン
「相棒殺し」と志摩に対して言い放たれた言葉が気にかかっていた伊吹・・・。メロンパン号から帰り、車を降りた伊吹は、志摩に対し、「よっ!この相棒殺し!」と声をかけてみた。
志摩は「マジ顔。」伊吹は話を聞きたいが、志摩はそのままいってしまいます。同時に車から降りてきた九重(岡田健史)と陣馬(橋本じゅん)。ふたりに、「それ以上はやめておけ。」ととめられる伊吹。
九重によると、「2013年8月8日未明、確かに当時の志摩の相棒・香坂は死んでいた。自殺なのか、事故なのか、他殺なのか・・・。よくわからないって・・。」
署に戻り、陣馬から志摩と一機捜で組んでいたことがあると聞く。だが、香坂の死亡事件で志摩は飛ばされたとのこと。
そこへ志摩が来たので、伊吹は本人に聞く。「志摩、何があった?どうしてウイスキー飲めなくなった?」志摩は答えない。
自分の捜査能力では事件の真相を知ることは難しいと思った伊吹は、まず、九重を上手くのせて協力してもらう。九重の父の名を使い捜査一課の刈谷から情報を聞き出すことに成功。
その後、九重と共に酒を飲みながら陣馬から情報を聞き出そうとする。
これらのことから、2013年8月8日、香坂の事故と同日に南田弓子毒殺事件があったこと。香坂が最後の手紙を残していたことがわかった。
場面かわって、桔梗宅の水道工事立ち合いに来ていた志摩。そこへ伊吹が意味のない電話をしてくる。電話を切った志摩に、桔梗の息子が「休みならでなければいいじゃん。」と言うが、「相棒からのSOSだったら間に合わないと困るから。」とサラッという志摩。
伊吹と九重は事件当時、初動捜査をしたとされる桔梗隊長にも話を聞きに行くと。
「面白半分に調べることではない。」と言い放たれるが、
伊吹は「一個一個がスイッチで・・・なんだか人生じゃん。」「一個一個大事にしてぇの。」「志摩と全力で走るために必要なの。」
桔梗は、わかっている事件の内容を伝えることに。
桔梗の書類を基に現場を調べてみると、香坂は階段の一階踊り場から落下して頭蓋骨座礁の事故死だったということがわかった。
また、香坂の残した手紙というのは退職願いだった。
当時、志摩と香坂は、南田弓子タリウム毒殺事件の犯人を追っていた。香坂は目をつけていた(本当は犯人ではない)中村詩織を追い詰めるため、ニセの証拠を偽造していた。
直前に志摩が気づき、香坂の暴走をとめることができたが、香坂に志摩は「進退は自分で決めろ。」と言い放つ。現実ではこれが、香坂への最後の言葉となった。
そのあといつの間にか帰っていた香坂からメールが来ていた。
『屋上で飲んでいます。志摩さんの好きなウイスキー飲んで待っています。』
志摩は行かなかった。「こっちは始末書書いてるのに呑気に酒なんか飲みやがって!」と、無視した。
事件現場屋上にいる伊吹から電話があり、このことを話す。
志摩の中ではそれから、何度も何度も何度もリフレインする・・・。
「あのとき(香坂が退職願を書いているとき)、俺が声をかけていたら、あのとき(香坂が一人で飲んでいるとき)屋上に行っていたら。もっと早くおれがあいつの異変に気付いていたら・・」スイッチはあった、何度も。だけど現実の俺は全部見逃した。見ないふりをした。悔いても悔いても時間は戻らない。
そして、空想や夢の中では志摩はあの日、香坂の待つ屋上へ行き、「刑事じゃなくてもお前の人生は終わらない。」そう言って握手を求める。
この場面は、志摩がずっとリフレインする中でたどり着いた、やり直したい過去なのだろう。
事故現場で、志摩と電話中の伊吹が何かを見つける。そしてしばらくして、志摩に「事件現場に来い。来ないと後悔する!」と言う。一瞬迷った志摩だが、現場へ行ってみると・・・
志摩も誰も知らなかった真実が明らかに!
屋上から見える向こうのマンションに、ある張り紙が。
「2013年8月8日深夜2時ごろこの部屋を見て110番してくれた人、探しています。」
香坂はあの日あの夜、女性の部屋に不審な男が侵入するのを見かけて通報したのだった。最後の時、警察としての誇りを持って、人を助けようと急いで階段を駆け下りる最中に、勢い余って落ちてしまったのだった。
この事実が判明することで、志摩の心が救われることとなっていくのです。伊吹の真っすぐさに、志摩の固く閉ざした心が溶きほぐされていきます。
最後、志摩が香坂に話しかける。
「ずっと来られなくてごめん、お前を弱い奴だと思っていた。刑事に向いていない弱いやつだって・・。だけど俺はあれからウイスキーが飲めない。俺もたいがい弱かった。今機捜でホシを追っている。彼らに偉そうに言葉をかける。そのたびにすっげぇブーメラン、おれにそんなこと言う資格あるのか、俺こそが裁かれるべきなんじゃないのか。お前の相棒が伊吹みたいなやつだったら、生きて、刑事じゃなくても生きて…やり直せたのになぁ・・。忘れない。絶対忘れない。」
この言葉を言う志摩の気持ちを考えると、涙なしには見れません・・・。自分の弱さ・不甲斐なさ・身勝手さなど、この6年間ひとりきりで、どれだけ自分を責め続けてきたのだろう。もうそんなに自分を責めなくていいんだよ、と、伊吹と出会わせてくれたのかもしれませんね。
また、伊吹と調査を共にするうちにカタブツ九重も影響を受け始めます。
現場を確認した帰り、「自分が香坂刑事だったら、志摩さんに言えたかな。自分が使えない刑事だって・・・。認めるのは怖いですよ。」と考え込む九重に、陣馬は九重の腕をつかみ「間違いも失敗も言えるようになれ!バーンってあけっぴろげによ。最初から裸だったら何だってできるよ!」と。
今後の九重と陣馬バディにも注目です。
場面は桔梗宅。
桔梗・麦(黒川智花)・桔梗の息子・伊吹・志摩がバーベキューをしていると、玄関外に停めていた水道工事の車が盗聴・・・。というところで今回は終わり。
次回、麦が狙われる・・・?
そして、予告では、菅田将暉が登場するようです。謎の男、ついに始動・・・?
感想
「思っているだけでは伝わらない。」とは真理なのでしょうね。伊吹を見ていると、そんなこと考えます。
伊吹の魅力は沢山ありますが、特に際立っているのが、『信念に基づいた行動力』だと思うのです。
今回も、相棒の志摩のことを知りたい!一緒に解決していく事件のひとつひとつを大事にしたいから。そのためには、志摩のことを疑いたくない、自分の目で真実を確かめるんだ!という気持ちが真っすぐに伝わってきました。
いろいろと思い悩んでいるよりも、行動にうつしてみる。人目を気にして、相手を思いやっている振りをして、回りくどいことをするよりも、直球で勝負する!
そんな伊吹のスタイルは見ていて本当に気持ちがいい。
そんな伊吹の真っすぐな心が、九重・陣馬・桔梗にも伝わったのでしょう。
皆の協力のもと、それまで誰もたどり着いていなかった真実にたどり着いたとき。香坂は警官としての誇りを持って死んでいったことを知り、志摩の心は救われます。
そして最後の場面で、伊吹が志摩に言った「安心しろ、俺の生命線は長い。」と手のひらを見せる場面。。。鳥肌がたちました。この言葉に、さっきまで今にもどこかへ飛んで行ってしまいそうだった志摩の心は、しっかりと繋ぎとめられたのだと思います。
志摩演じる星野さんの表情や声色、伊吹のキャラクターを完全に自分のものに仕上げている綾野さん。本当に圧巻の演技力だと思います。
何度見ても、感情を揺さぶられます。最高のドラマをありがとうございます。
MIU404 主題歌
主題歌 米津玄師 「感電」
MIU404のもうひとつの魅力!!
米津玄師さんの「感電」が、ドラマの見どころで流れます。曲調・歌詞ともに、ドラマになんとマッチしているのでしょうか・・・。しっかり見せ場を最高潮に盛り上げてくれています。素晴らしい楽曲ですよね。
MIU404 出演者
W主演:綾野剛・星野源
麻生久美子・岡田健史・橋本じゅん・生瀬勝久・菅田将暉・渡邊圭祐・黒川智花・鈴鹿央士・番家天嵩・金井勇太
特別ゲスト出演:村上虹郎
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