本記事はネタバレを含みます。
MIU404号としてメロンパン号が新しく登場します。犯人役の松下洸平さんの演技も注目!犯人?たちの会話を聞き、感受性の豊かな伊吹が話に同調していくのに対し、志摩は冷静に状況を分析していくところも見どころ。
殺人事件現場から逃走した加々見。通りがかりの夫婦の車に乗り込み、脅しながら逃走するが、話をするにつれ、夫婦は加々見を亡き息子と重ね、無罪を主張する加々見に力添えするようになる。加々見は本当に犯人ではないのか?
そして、タイトルの『切なる願い』とは・・・?
同調する伊吹、冷静に分析する志摩
前回、捜査車両を壊してしまった伊吹と志摩。新しく与えられた「まるごとメロンパン号」で捜査をする。すると、信号待ちでとまっていた車に乗る夫婦の様子がおかしい。後部座席に座る妻が伊吹に目で何かを訴えているようだ。すると、トランクルームから手を伸ばす黄緑のジャンバー袖が見えた。
ちょうどそのとき、無線連絡が入る。「殺人事件が発生。現場から犯人とみられる男が逃走。名は加々見。28歳。黄緑のジャンバーを着ている。」
伊吹と志摩は、この車を追跡する。夫婦の車にうまく盗聴器を仕掛け、犯人?と夫婦の会話を聞くことに成功する。
会話の内容は
- 暴力的な父親から逃げるため、家をとびだし、職を転々としてきた。ネットカフェで暮らしてきた。
- 再会した子供の頃の友人、岸に助けられ今の仕事に就くことが出来た。岸は恩人。
- 岸が被害者松村に先週会社をクビにされた。
- 自分は犯人ではない
という内容だった。この話を聞き、伊吹は「いい奴じゃん!犯人じゃないよ。」と同調。一方志摩は「この夫婦、本当に人質か?」と冷静に状況をは分析する。
冷静に状況を見ながらも、志摩も「犯人ではないかもな、つい逃げてしまったのか、岸をかばったのか・・・。」という心境だったのではないかな、という印象。感情に流されない、志摩の優秀といわれるゆえんが垣間見られる場面でした。
自殺した息子と加々見を重ねる夫婦
車はパーキングエリアにとまります。「昔、3人できたな。」「お腹すいただろう。一緒にうどんでも食べよう。大丈夫、お金は僕たちがもつよ。」「心配しないでいい。最後まで付き合うよ。約束する。」と夫婦。
トイレで加々見と二人になり、亡くなった息子のことを話し出す夫。「私は息子を信じてやれなかった。学校でクラスの子の財布が盗まれた。息子が犯人と名前があがった。反抗期だった息子の話も聞かず、無理やり頭を下げさせた。その後息子は自殺した。信じてもらえない悔しさからか、当てつけか、自暴自棄になったのか、今となっては息子の本当の気持ちはわからない。しかし、息子が死んだあと、犯人は他の子とわかったんだ。」そして加々見に「俺はお前を信じる。」「誰が何と言おうと俺は、信じる。」
息子と同じ年ごろの加々見に、息子の幻影を重ね、息子が生きている間にしてあげられたかったことを加々見にすることで、少しでも罪滅ぼしができたらという、夫婦の『切なる願い』なのだろう。
そこまで話を聞いていた伊吹が加々見を逮捕しようとする。しかし、伊吹・志摩の腕を夫婦がしっかりつかまえ、「無罪を証明しろー!」「にげてー!」と、加々見をかばって逃がす。
加々見の『切なる願い』・・・
ここまでの加々見の話で、夫婦も伊吹もそして志摩も「犯人は加々見ではない、岸だろう。」と踏んでいた。しかし「岸は東京にいて、女の家にいた。事件のことも知らない。」と本部からの連絡に固まる志摩。では「加々見は山梨の地元に、やっていないのになぜ向かっているのか?」
加々見君は犯人ではない、と言い張り、行く先を答えようとしない夫婦に志摩は
人は信じたいものを信じるんだ。
自分はやっていないという犯人の多くはごまかすためだが、犯人自身がやっていないと思いたい、やってしまったことを認めたくない。できる事なら罪を犯す前に戻りたい。そういう気持ちから「自分は犯人ではない」ということもあるんだ。
そう訴える。そして「加々見は自殺するかもしれない。」そういう志摩に
夫婦は口を開く。加々見が向かった先を・・・伝える。
加々見は昔暮らした家に来ていた。岸からの電話に答える。「親父を殺して俺も死ぬ。親父は松村(被害者)とそっくりだ。こうなったのは全部親父のせいだ。息子がこうなったのはお前のせいだと親父に見せつけるんだ!」と父親を捜す。
しかし、そこに父親はいなかった。2年前、交通事故で亡くなっていたのだ。
駆け付けていた志摩と伊吹が伝える。
途方に暮れる加々見。「何の復讐にもならない、まだ一度も謝ってもらっていない・・・。」加々見の『切なる願い』である。
伊吹は言う。
お前バカだな・・。理由はどうあれ、殺しちゃダメなんだよ。相手がどんなにクズでも、殺した方が負けだ。
無実でいてほしかったなぁ・・・。
この一言に、伊吹の想いがつまっていたグッとくるシーンでした。
「ごめんね」の重み
逮捕され、警察車両に連れていかれる加々見。夫婦も駆けつける。夫が大きな声で加々見へ叫ぶ。
ごめんね、最後まで付き合うって約束したのに、今度また3人でドライブしよう、うどん食べよう!ごめんね、ごめんね・・・。
加々見の胸の奥に、「ごめんね・・・」がこだまする。
加々見は憑き物がとれたような表情となり、立ち止まると夫婦へ向きなおし、深くお辞儀をする。
夫婦や伊吹の言葉のおかげで、加々見の苦しみ・憎しみは少しは和らぐことが出来たのでしょうか?
加々見と夫婦の『切なる願い』は、お互いが出会うことで少しでも叶えられたのでしょうか・・。
志摩の意味深な一言
最後、志摩と伊吹がふたりでうどんを食べるシーン。
前回、伊吹を殴ったことを謝った志摩。その後、「時は戻らない。人の命は変えられない。どんなに願っても・・。お前は長生きしろよ。」と呟く志摩。
志摩の過去に何が?
次回も目が離せません!
MIU404 主なキャスト
W主演:綾野剛(伊吹藍)・星野源(志摩一未)
麻生久美子(桔梗ゆづる)・岡田健史(九重世人)・橋本じゅん(陣馬耕平)・生瀬勝久(我孫子豆平)・菅田将暉(久住)・渡邊圭祐(ナウチューバー特派員REC)・黒川智花(羽野麦)・鈴鹿央士(成川岳)・番家天嵩(桔梗ゆたか)・金井勇太(糸巻貴志)・小日向文世(蒲郡)・酒向芳(刈谷)
特別ゲスト出演:松下洸平(加々見)、鶴見辰吾(夫)、池津祥子(妻)
MIU404の主題歌
主題歌 米津玄師 「感電」
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